明らかになる2人の過去。まなつのルーツ。そして魔女の目的。
おしながき
記憶は真実を語る
前回、渦に飲まれてしまったプリキュアたち。
女王様たちの救出のため、閉じ込められていた部屋を探す過程で見つけたのは、貝殻が壁一面に埋め込まれた不思議な部屋でした。
壁に埋め込まれた貝殻を触ると、記憶が流れ込んできました。
それは、人魚が人間と当たり前のように交流している世界の様子。
そして、何者かと戦う大地のプリキュアを見ている様子。
なぜ人魚と人間の交流の記憶がそこにあったのか。それは、人間と出会ったものはその記憶を忘れさせるという人魚の掟によるものでした。
物騒にも思えた記憶を吸い出す装置はそのためだったんですね。
女王の試練のためとか言ってる人いませんでした?私です
気になるのはこの掟がいつ作られたのかということですね。音楽を楽しんだり、自転車に乗ったりしていた時代は人間との交流もタブーではなかったはず。大地のプリキュアが活躍していた時代も同じくらいのようなので、その戦いで何かがあったと考えるのが普通でしょうか。
そして最も驚きだったのが、ローラの記憶もそこにあったということですね。
ローラもまた人間と関わっていて、そのことを忘れさせられていました。そしてその相手は…まなつ。
女王を問いただすローラ。自分の記憶が奪われていて、ましてやそれが今まで過ごしてきたまなつと過ごした時間だったわけですから、ローラの困惑も当然。
さらに、戦いが終わればまた記憶が奪われる。本編ではサラッと流されましたが、ローラが女王になったとしても掟は絶対と言われたことはローラのアイデンティティすら揺るがしかねないものなんじゃないかな。
なんにしても、人魚の掟の設定ひとつで「過去の出会い」と「未来の別れ」を演出してくる構成が上手いです。
まなつのルーツ
一方のまなつは記憶こそ失ってはいないものの、相手が人魚とは思うはずもなく、同様に今まで気づいていませんでした。
人魚だったことはさておき、相手のことを聞かずに別れることになってしまったのはまなつの中で大きな後悔として残りました。
そのときからまなつは出会った人の名前を聞くようになり、今を大事に生きるようになった。まなつのルーツには間接的にローラが関係しているんですね。
それを聞いたローラは、「私はそんなこと覚えていない」と感情が高ぶる。まなつの人生には多かれ少なかれローラが残っていたのに、自分はそれを忘れて生きてきたことを知ってしまったわけですからね…
繰り返す関係、続いている関係
ローラはまなつとの出会いを忘れていて、まなつもまたローラの名前を聞いておらず、ましてや人魚だとは思っていなかった。なので、1話でまなつとローラが出会ったのはメタ的に見ると2回目ですが、両者忘れていたことを考えると第2の出会いって感じでしょうか。
記憶を失っても2人が同じように出会って同じように友情を育んだことが美しく、そして、今後もしローラが”人魚の掟”によって記憶を失うことがあっても、また出会って仲良くなることができるだろうと確信させてくれるわけですね。
一方で、昔2人が出会っていたことも全く繋がっていないわけじゃない。なぜなら、まなつはその日のことを思い出してローラに花冠を送ったから。
ループ物のように繰り返す関係性と、世界線を越えるかのように続く関係性。今回はその両面が見られたんじゃないかな~と。全ての戦いが終わった後、まなつとローラがどうなっていくのかは分かりませんが、きっとバッドエンドにはならないことを予感させてくれる話でした。
終わりに
というわけで盛りだくさんな話でした!
盛りだくさん過ぎて全然拾いきれてないです。よく考えたら海のリングの話してないじゃん、そんなことある??
海のリングについてとりあえず思うのはバトラーが不憫ってことですね。
プリキュアたちの前に持ってきたりせず、丁重に深海のロッカーにしまっておいたのに、ワープで取り返されるとか。
後回しの魔女の目的も明かされました。愚者の棺を開けると手に入る永遠の後回し、すなわち不老不死が狙いだったのですね。確かに不老不死になったら「今やるべきこと」なんて無いでしょうね。
まあ、本当に不老不死が入っているのかは分からないんですけども。何しろバトラーが怪しすぎる。
とはいえ永遠の後回しは来るであろう「まなつとローラの別れ」に対して魔女が突きつけてきそうな気もするので、案外ホントなんじゃないかな~と思ってます。
以上、予想外し王からでした。