えのメモ

プリキュアとミリオンライブについて日々考えている者です。

【トロプリ44話感想】あとまわしの終わり【トロピカル~ジュ!プリキュア】

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トロピカル~ジュ!プリキュア44話感想です。

ながい、なが~いあとまわしを終わらせるとき。

 

 

 

おしながき

 

 

 

語られるラストピース

前回から続いて魔女との対決。

「永遠の後回し」に固執する魔女。魔女と話したいまなつは「何をそんなに後回しにしたいの!」と問いますが、魔女はそれに答えることが出来ない。

結局のところ、魔女との対話のステージに立つためには記憶を蘇らせる必要があるわけですね。

 

ヤラネーダ化したチョンギーレとの戦いで変身が解けたまなつでしたが、間一髪のところをエルダが落とし穴の仕掛けでエスケープ。

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア44話)

エルダがまなつを助けたのは19話での交流があったからですね。終盤に活きてくると思っていたので回収されてよかったです。

ローラには「敵が間抜けで良かった」と辛辣なことを言われていましたが(ローラはそんな事情知らないので仕方ない)。

 

一息ついたまなつたち。

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア44話)

ローラは女王様から聞いた内容の全てをみんなに伝えます。

語られた「魔女と伝説のプリキュアの物語」は、戦いを終わらせるためのラストピース。

 

 

出会い

あとまわしの魔女のルーツは、以前から言われているように「破壊の魔女」。ではなぜ破壊の魔女だったのかについては「そういう存在として生まれたから」というのが答えのようですね。こういった概念的存在というのはプリキュアでは珍しいことではないです。過去にも「無」や「混沌」「絶望」そのものを司る敵がいました。

 

破壊活動をおこなっていた魔女ですが、人間の抵抗の末に傷を負い敗走。

伝説のプリキュア、になる前の少女と出会ったのがその時でした。

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア44話)

魔女の手当てをする少女。「破壊の魔女であることを知らなかった」と説明されていましたけど、この子なら知っていても助けたんじゃないかなぁ。

たらればの話はさておき、少女ことアウネーテは魔女との親交を深めていきます。このアウネーテという名前はアンデルセンの戯曲から来ているっぽいです。

 

魔女の方もアウネーテに心を許していたようですが、自らの存在そのものである「破壊」を思い出し、ひっそりと海に帰っていくのでした。

アウネーテから貰った花が水に浮かぶ演出は37話のまなロラと被せてきてますね。

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア44話)

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア37話)

 

 

再会

再び破壊を始めた魔女に対抗するため、当時の人魚の女王様が人魚にパクトを持たせて地上へと遣わせ、伝説のプリキュアが誕生しました。パクトを持たせた=プリキュアの力を知っていたということなので、プリキュアのルーツはもっと古いのかな。

プリキュアになったのは、幸か不幸かアウネーテ。彼女が選ばれた背景なんかも知りたいところですね。かくして2人は思いがけない形の再会を果たすのでした。

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア44話)

 

魔女の猛攻に応戦するキュアオアシ。ランドやマリンの力をひとりで打ち出す火力は流石伝説のプリキュアというだけはあります。

長い戦いの末、魔女は決着を明日にあとまわし。次の日も、また次の日もあとまわしにし続けた結果、何をあとまわしにしていたのかも分からなくなった…これがあとまわしの魔女の秘密。記憶は操作されたわけじゃなかったのね。

 

魔女も悲しい存在ですが、魔女を待ち続けたであろうアウネーテや、主のあるべき姿を待ち望んだバトラーのことを考えるとまた辛いですね。

 

 

ずっとあとまわしにしてきた大事なことをやろう

そして物語は現在へ。伝説のプリキュアとの決着をつけられなくなっていることを理解した魔女は、プリキュアたちを倒すことで目的を達成しようとする。

そんな魔女に対して、まなつたちはあくまでも対話をしようとします。

 

「破壊こそがいちばん大事なこと」と主張し続ける魔女に対して、「そうじゃない!」「違う!」と、珍しく強い言い回しで返すまなつ。そして、まなつの言葉が届きます。

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア44話)

「あなたがあとまわしにしてきたのは、仲良しになること!」

単純な話。魔女が決着をあとまわしにしたのはキュアオアシス、アウネーテを倒したくなかったからですよね。そして倒したくなかったのは、アウネーテとの交流の日々があったから。本当は破壊をやめて仲良くなりたかったけれど、踏み出せずにどっちつかずの選択を取り続けてしまった。

 

自分の気持ちをようやく自覚した魔女は、目の前に現れたキュアオアシスを見て涙を流し、数百年越しの想いを伝え、泡となって消えていったのでした。

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア44話)

先の戦いではキュアオアシスのみが涙を流していたことと対照的です。

海の中で涙とか、野暮なことは言うまい。

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア44話)

今回は伝説のプリキュアが魂となって残り続けたから疑似的なハッピーエンドになりました。これはファンタジーのズルいところで、本来は相手がいなくなったら終わりなんだと考えると、本質的には難しいものを突きつけてきていると思います。映画もそうでしたが、”今いちばん大事なことをやる”というテーマに対して非常に重いストーリーを絡めてきますね。

 

 

まだまだ拾いたいところはたくさんあるんですがまとまらないのでこの辺で。

さて、あとは魔女の厄介オタクを残すのみ。

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(出典:トロピカル~ジュ!プリキュア44話)

 

魔女様がやらないなら私が世界を破壊する、と自らヤラネーダ化したバトラー。彼が実質的なラスボスということになりそうです。

魔女は満足して消えていった一方、バトラーとはどのように決着をつけるのかが気になりますね。

 

 

 

来週はバトルにも期待だ