ミリアニ第8話感想です。
※筆者は先行上映にてミリアニ12話まで視聴済です。先の展開をほのめかす・展開を知っている前提の考察等は本記事で行わないつもりですが、気になる人はブラウザバック。
※アニメ先行上映を除く、ミリシタや各種コミカライズで既に公開されている情報を絡めた解説については随所に入れていくつもりです。そういう事前情報ナシで楽しみたいよ!という人もブラウザバック推奨。一応、本文中では色を変えて感想とは区別できるようにします。
《各種用語》
ミリシタ→”アイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズ”のこと。ミリオン2代目にして現在唯一稼働中のソシャゲ。【2017年~】
グリマス→GREE版”アイドルマスターミリオンライブ!”のこと。ミリオン最初のゲーム。基本設定はミリシタに受け継がれているが今と異なるものもある。【2013年~2018年】
ゲッサンミリオン→漫画”アイドルマスターミリオンライブ!”のこと。ミリオン最初のコミカライズ。グリマス設定準拠。未来・静香・翼を中心とした作品。
BC/ミリオンBC→漫画”アイドルマスターミリオンライブ!Blooming Clover”のこと。アイマス界最長のコミカライズ。ミリシタ設定準拠。可奈・志保を中心とした作品。
BNS→漫画”アイドルマスターミリオンライブ!Brand New Song”のこと。ミリシタ設定準拠。百合子・桃子・このみを中心とした作品。
アニマス→THE iDOLM@STERのアニメ。765プロのアイドル13人(通称765AS:オールスターズ)が登場する。ゲーム"アイドルマスター2"準拠。始めてプロデューサーの顔をハッキリ設定した作品でもある。
劇場版→アニマスの映画。765ASに加え、ミリオンライブから登場したアイドルが7人登場する。ミリアニは概ねこの作品の後の時系列と考えてよいが、一部設定が異なるパラレルワールド。
Team4th,Team5th
今回登場したのはTeam4thとTeam5thの2組。
Team5th:手前左から美也、紗代子。中央左から星梨花、育。一番奥が茜。
宮尾美也(CV. 桐谷蝶々):17歳の高校二年生。おっとり系だけど野望はデカい。おじいちゃんっ子で囲碁将棋好きはその影響。
高山紗代子(CV. 駒形友梨):17歳の高校二年生。おとなしそうに見えてパッションに溢れる熱血ガール。幼馴染との約束のため、ステージでは眼鏡を外す。
箱崎星梨花(CV. 麻倉もも):13歳の中学一年生。とにかく純粋な箱入りお嬢様。色んなことを知りたいお年頃。父親が過保護。
中谷育(CV. 原嶋あかり):10歳の小学四年生で765プロ最年少。なんでもチャレンジしてみたいお年頃。母親が美人。
野々原茜(CV. 小笠原早紀):16歳の高校一年生、ウザカワ系アイドル。お金儲けしたいお年頃。ミリシタでは10年越しで兄の存在が明らかに。
ですが、大きくスポットが当たったのはTeam4thだけでしたね。
Team5thの活躍や楽曲は次の機会を期待しましょう。
Team4thのデビューは遊園地のイベントステージ。Team5thとの同時開催とのことで、Pとしては話題を作るために色々考えた結果なのでしょう。なにしろリアルライブでのデビュー組は初ですからね。
Team4thは左からロコ、千鶴、このみ、桃子、奈緒、亜利沙。
☆二階堂千鶴(CV. 野村香菜子):通りすがりのセレブ。実は通りすがりでもなければセレブでもない。21歳の大学生で、お母さん専属シェフが作った差し入れを持ってきてくれる。
☆馬場このみ(CV. 髙橋ミナミ):通りすがりのセクシーお姉さん。24歳で765アイドル最年長。事務員の面接に来たところ、アイドルの面接と勘違いされた。もちろん年齢も勘違いされていた。
☆周防桃子(CV. 渡部恵子):通りすがりの元子役。11歳の小学五年生。プロ意識の裏には栄光あり、苦みあり。今回チラ見えした子役時代の事情については別の記事で書くつもり。
☆松田亜利沙(CV. 村川梨衣):通りすがりのアイドルオタク。16歳の高校一年生。変態っぽい言動だけど意外にも常識人。※変態ではある
☆ロコ(CV. 中村温姫):PassingbyなArtist。15歳の中学三年生。ロコアートはみなさんご存知という雰囲気で登場したけどみんな意味わかったのだろうか。
横山奈緒(CV. 渡部優衣):ハラペコ怪盗。大阪出身の17歳高校二年生。上京しても目指すは”関西の星”。演技には新喜劇のイズムがにじみ出る。
しかし、Team4th側にはプロデューサーがいません。
このみの言う通り、20歳以上が2人いて、現場慣れしている桃子もいるTeam4thよりも、最年長で紗代子と美也の17歳になるTeam5thにPが付くのは当然の采配ではあります。
☆あふれるセクシー:このみさんが幼児体形なのは傾国の美女の守護霊がついているからという裏設定がある。この効果がないとこのみさんは国を揺るがすほどの美女になってしまう…とか。
が、結果的にPの不在がこの後のトラブルをややこしくしていくのでした。マネージャーとかいないんですか
さて4th一行が遊園地に向かう車中。
亜利沙は桃子の子役時代の話をしてコミュニケーションを図ります。
桃子が子役時代に出ていたドラマ、『子役探偵桃子ちゃん』。主演かつ大人気ということでしたが、当の桃子の反応はあまり芳しくなく。その様子から何かを感じた亜利沙が下がる形でこのシーンは終わります。
☆桃子の子役時代:子役として人気を得た桃子。しかしそれと相関するように両親は不仲に。気を引くため現場でもワガママな言動を重ねた結果、干されてしまった。現在は祖母と暮らしている。
一方の大人組。千鶴がこのみにアイドルになった経緯を聞き、ついでにボロを出しています(いつもの)。ここでセレブ社交界とかわけのわからん事を言い出すのが実に千鶴さん。別に大学で経済学やってるとかでもいいだろ。
このみは事務員の応募を受けたところ、アイドルのオーディションに来たと勘違いされてスカウトを受けたと。
☆このときPは社長から面接を引き継いでいる。食えない社長のことなので、計画通りだった可能性も十分。
運命的勘違いから動き出す人生、同じような立場の千鶴は自分と重ねているのかもしれません。
☆千鶴はひょんなことからセレブを自称し、引くに引けなくなっている。
このあたりのやり取りから、4thメンバーはまだお互いのことをよく知らないし、十分に仲良くなっていないことが分かりますね。
うっすらと不安を漂わせながら向かった遊園地。その不安を反映するかのように、トラブルが連続して降りかかります。この世界のアイドルの聖地、いつも試練を与えてくるし設備はガバガバ。
大人として
「そら(開演)してるわな~!」←すき
本当に開幕しているのか疑いたくなるような第一ステージを終えて意気消沈の6人。奈緒の元気も空回りといった感じ。こうしてみると奈緒はノリがいいからこそムードに流されるところがあるな。
ここまで原っぱライブやTeam1st~3rdのデビューが大成功を収めてきたことも聞いてくるわけですね。みんなみたいにキラキラしたステージを…と思っていたところで躓いてしまう。
それが意を決して未知の世界に飛び込んだこのみや、アイドルとして再起を図りたい桃子だからなおさら。
ここでTeam5thの育から連絡が。向こうは向こうでトラブル発生。
アバンでは育に”プロとして”色々教えていた桃子ですが、自らのチームが上手くいっていないこともあって励ましの言葉を送ることができません。
みんなも「精一杯やろう」と励まし合いますが、どうにも響かない。
”大人として”みんなを鼓舞していたこのみもいよいよ折れそうで、Pに連絡をするか迷う。でも向こうも大変そうだし…と戻ろうとした瞬間。
アイドルとして
Pからの着信が。
そしてそれは、大人としてみんなをまとめるこのみではなく、アイドルこのみのための連絡でした。このみはまず一人のアイドルで、自分はそれを実現するプロデューサーであると。だから頼ってほしいと。
今回のトラブル、Pの見通しの甘さが招いたものも多かったと思います。Pとして未熟な部分が出てしまった。
そんな中でも、育のメールから事態に気づき、背負わせ過ぎてしまったこのみさんのケアをするところはPとして大きな仕事を果たしました。ミリアニは彼の成長物語でもあるのです。
8話のコンセプトは、大人として在ろうとするこのみや、子役時代を引きずっていた桃子が、アイドルとして羽化することなんだと思います。
Pからの連絡を受けて、”アイドルとして”挑戦することを決めたこのみ。そして、他の5人も本当はその機会を待ち望んでいたのでしょう。こうして、Team4thは観客を集めるためのチャレンジを進めるのでした。
今回のメンバー。未来のようなコミュ力と行動力を兼ね備えた怪物はいないんですが、輝ける場所があれば抜群に才能を発揮する面々なんです。
千鶴や奈緒のキャラクターは劇で存分に発揮されていましたし、準備では亜利沙の采配やロコの器用さが光りました。
そして桃子。彼女も元子役の桃子からアイドル桃子になったからこそ、かつての苦い思い出をステージに昇華することができた。そしてアイドルになっても、培ったものは無くなったりしないんです。
こうして大逆転の初ステージを終えたこのみたちは、シアターに戻ってPと再会します。
長かった一日。その積もる想いを「私をアイドルにしてくれて、ありがとう」の短い一言で説明する秀逸なラストですよ。この”アイドルにしてくれた”というのは名と実、面接の日と今日、2つの意味がこめられているわけですね。
と、いうわけで8話の内容はこれくらいで。劇パートも好きなシーン多いんだけど感想記事でそれ挙げてくとキリがないので!
けっこうガッツリこのみさんメインの回でしたね。この辺の出番格差については賛否あると思いますが、話の厚みを出すには誰かに焦点あてなきゃしょうがない部分もある。
次いで出番の多かった桃子。8話で彼女の活躍が多かったのは、4話で悪役(というほどでもないけど)になったことへのフォローもあるのかなと思います。
「一人離れて台本を読んでいる子役時代」だけでどのくらい伝わるは分かりませんが、辛いことも含めた色々な経験から原っぱライブへの反対意見を出していたことは新規の人にも汲んでもらえたと思いたい。
登場アイドル全員に出来るだけ均等に出番を用意したのが7話。レースのアンカーこそ海美が担いましたが、中盤までは10人が入り乱れていましたし、海美個人の何かが掘り下げられたわけではありません。
一方で8話はこのみと桃子の背景が主に語られ、そんな2人だからこそのストーリーが展開されていました。2人と比べるとTeam4の他のメンバーやTeam5は割を食った感があります。濃厚なドラマを作ろうとすると、全員を均等に出すことは出来ない。
この2人は人気が高いのもありますが、アイドルになるにあたってのドラマを持っているのが1話完結回において使いやすいという側面もあるでしょうね(というかキャラに入門してすぐドラマにたどり着けるから人気が高いのかも)。
7話と8話の構成は対照的で、どちらが良いとかは言い難いですね。中盤だからこそ色々試してみたんだとは思いますが。未来という軸がいなかったからこそ見えてきたものでもあります。
2期さえあればすべて解決するのでください!
次回はまた未来たちにスポット。先輩組も登場するようです。