衝撃のラスト
おしながき
悔しいのになぜ笑うの?
まずはメインのお話。
のどかのお父さんの後輩である気球サークルの参加する大会を見に行ったみんな。
昨年のスター☆トゥインクルプリキュアで弓道の描写の丁寧さが話題になったように、今回のお話でも気球についての細かい説明がされていました。このあたりは流石プリキュアといったところですね。
真剣に気球に取り組むサークルの人たちにアスミも”好き”の気持ちを感じ、応援をしようと張り切ります。
一回目の競技では思うような結果が出ず。
応援していたアスミも、悔しさを感じます。悔しい気持ちというのも、アスミが初めて感じる心の動きですね。
ところが、当の本人は笑っていた。
そのことを疑問に思ったアスミは、本人に直接質問。ここが今日のポイントでしょうか。
彼が笑っていた理由は、うまくいかない気持ちから来る諦めの笑顔。
こういった、負けた時に本気で悔しがらず、笑ってごまかしてしまうと心情は分かってしまいますね。私もそういう経験がある。
ただ、アスミにはまだ理解するのが難しいですよね。
アスミのまっすぐな質問は厳しいものだったでしょうが、彼の心には刺さったでしょう。
普段はなあなあで流されがちな部分を見逃さないアスミの視点は、我々に考える機会を与えてくれますね。
競技は2部に移り、倒れたメンバーに変わってアスミも協力することに。
風の精霊が協力するとかチートすぎますね。
アスミの真剣な気持ちにあてられたサークルの面々も、再度真剣なまなざしに。
競技自体はグアイワルの介入によって中断されてしまいましたが、まあ結果的には良かったのではないでしょうか。本当の勝利は、回復したメンバーを含めた本来のチームで掴むべきものでしょうから。
アスミの一時的な参入によって、彼らの風向きが変わった。良い落としどころでしょう。
不穏
さて、一方でビョーゲンズ側の動きは不穏な風向きでした。
まずは怪しい実験をするグアイワル。
その内容は、透明な水に黒い水をどんどん足していって黒くするというもの。う~ん?
ただこれでグアイワルはメガビョーゲンもメガパーツを与えるほど強くなるということに気づいたようなので、今後どんどん強いメガビョーゲンが出てきそうです。
もう一つ、彼の野心は気になりますね。
「これで俺がナンバーワンだ!」
ここで言うナンバーワンとは、まさしくキングビョーゲンよりも上に立つということでしょう。グアイワルが自分を他の2人より下だと考えているなんてことはないでしょうし。彼の野心が終盤に一波乱をもたらしそうですね。ボスを出し抜こうとした奴は大体ロクな末路を迎えないですけどね……
もう1人、ラストに衝撃の展開をもたらしたダルイゼン。
冒頭で自分のルーツを聞いていたところから不穏でしたね。
「自分の宿主って覚えてる?」という発言から、ダルイゼンら3幹部もバテテモーダと同様に何らかの生物を宿主として生まれた存在のようです。そうではないかと以前から言われていましたが、今回で確定と。
なぜ今になって自分の宿主のことを気にし始めたんでしょうか。強いメガビョーゲンを生み出す方法を探すためかしら。
そして、冒頭は衝撃のラストへと繋がる。
不審な音を聞いたのどかとラビリンは、森の中でメガパーツを持ったダルイゼンと遭遇。止めに入りますが…
まさかの展開。持っていたメガパーツをグレースに注入。のどかはそのまま倒れてしまいます。
完全に大団円の雰囲気だったので、最後にこんな急展開が来て驚きましたね…
人間へのメガパーツ投入もあるとは思っていたのですがまさか一発目がキュアグレースとは。
それにしても…
こういう展開、待ってました!
ヒープリはプリキュアの4人やそのまわりの人たちの等身大の悩みを解決していくシナリオが多く、お話づくりも丁寧で綺麗にまとまるんですが、その分大きく沈むような展開がなくて、その点においては少し物足りなさを感じていたんですよね。
沈む回で言えばちゆのイップスやひなたのプリキュアやめる発言などがありましたが、どちらもすごく落ち込むというよりは日常の中で生じるちょっとしたズレ、齟齬といったものであったように感じます。もちろんそのような自然な悩みというのも面白いですしヒープリの魅力なのですが、ここらで一発頭をガーンとやられるような衝撃が欲しかったのも本音でして。そういう意味では今回のラストは次回の期待を大いに高める素晴らしい引きだったと思います。しっかり落としてからぶちあがる展開が見たいですね。
こうなってくるとダルイゼンの宿主は人間で、のどかの過去に関係してくるんでしょうかねぇ。来週はのどか・ダルイゼン双方で掘り下げがなされそうで楽しみですね。
次回予告でダルイゼンがグレースに発した言葉は、やっぱり「生きてるって感じ」なんでしょうかねぇ