デリシャスパーティ♡プリキュア18話感想です。
変身回の感想、ポエミーになりがち。
おしながき
消せない記憶
私は当初、あまねがジェントルーになるにあたって何か心の傷のようなものにつけこまれたんだと考えていたんですよ。
実際は、本当にただ操られていただけだったんですよね。あまねには非も落ち度も一切なく、しいて言えばレシピッピが見えるという本来喜ばしいことを理由に洗脳をされてしまったわけです。
じゃあ気にしなくて良いじゃん、と考えることも出来そうですが…
そう割り切ろうとするには、彼女は優しすぎました。悪事を働いたのはジェントルーであることはちゃんと認識した上で、自分が許せない=プリキュアになる資格がないと考えているんですね。
「分かってるんだ、でも、頭では分かっていても」
自分の意志と反する行いをしてきた記憶が頭と身体に染みついているというのも、そう簡単に払拭できるものではなさそうです。
こうなってくると解決が難しい。なぜなら、後悔や反省は解決にならないからです。今までの敵→味方キャラと少し違っているところですね。彼女にあるのは自己嫌悪に近い感情。
始まりの記憶
場面変わって、ナルシストルーとの戦闘。
あまねを捕らえたナルシストルーは、彼女がジェントルーであったことを強調するように、あたかも彼女のせいで周囲が傷ついたかのように、言葉で責め立てます。全部マッチポンプなのに、よくもまあ口が回る。
再び自分がしてきたことを思い出し自己嫌悪に陥るあまねでしたが、それと同時に、心の底にあった記憶の扉を叩くことにもなりました。
幼少期に交わしたレシピッピとの約束。そこから紡いできたあまねの生き方。
「ずっと、みんなを笑顔にしたいと思って生きてきたのに」
ここでようやく、みんなの前で本音を吐露するあまね。
それに気づくは我らが主人公。
戦いは最終局面へ。
終幕(フィナーレ)
3人の連携で、ついにゆいがあまねの下に辿り着き、言葉を伝えます。
「昨日食べたものが今日の自分をつくる」「今日食べたものが明日の自分をつくる」
ゆいがあまねに伝えたのは、おばあちゃんの教え。
変えられない過去と変えられる未来を示す言葉です。この言葉にはまず、未来を創っていくのに、どんな過去があるかは関係ないという意味があるのでしょう。
と同時に、決して過去をネガティブに捉えているわけではないと思います。今の自分があるのは過去のおかげだからですね。
あまねはここでようやく、本当の意味で過去と向き合うんですね。
辛い過去を理由に、色々なことを諦めるのではなく。
全てから目をそらさずに、未来へと向かうとき。
小さい頃の約束が彼女に力を与えるのですね。
「パフェのようにみんなを笑顔に」
キュアフィナーレの誕生です。
ジェントルにゴージャスに、咲き誇るスウィートネス。
ジェントルーを想起するフレーズが入った変身口上からは、過去を全て抱えて未来へと進む彼女の意志が感じられると思います。
過去にも未来にもちゃんと目を向けることが、あまねを呪縛から解き放つカギだったんじゃないでしょうか。ゆいが果たした役割がかなり大きかったですね。
そして、そんなゆいに影響を与えたおばあちゃん。2人にスポットが当たることを3クール目に期待しつつ、18話の感想はこのあたりで。