ヒーリングっど♡プリキュア10話の感想です。節目の10話。プリキュアたちにも、難しい選択が迫られるようです。
おしながき
工芸品の美しさ
本日は校外学習で隣町へ。のどかは電車で出かけるのが初めてということでワクワクもんです。
ヒープリではのどかの「転校生」という属性と「あらゆる経験が少ない」という属性が相まって、新しい場所やイベントに向かうときに大きなリアクションを示す役割を果たしていますね。同じく初見である視聴者に寄り沿う立ち位置ともいえるかも。
それにしてもリアクションがいちいちかわいくて癒されますね。まさにヒーリング。
校外学習の行き先はガラス美術館。プリキュアでガラス細工というと、スプラッシュスター13話(モエルンバとの決戦回)に出てきた明日香さんを思い出します。彼女も今回登場した長良さんもバンダナをしていますが、ガラス職人はバンダナをするものなんでしょうか?
「美しさ」というと自然物……花や草木、川や海といったものがフィーチャーされやすいですが、工芸品のようなアーティファクトの美しさというのも違った味わいがありますよね。ガラス細工となると光の芸術でもあって、まさに自然と文化の調和という感じがします。
3体同時
家を抜け出してきたラビリンたちと合流したのを見計らったかのように、グアイワルの呼び出したメガビョーゲンが出現。
今回はAパートでの出現&プリキュア変身。山場という感じがします。
しかも、今までにない3体同時出現。
作戦ではなく3人がそれぞれ好きに動いた結果というのがビョーゲンズらしいですね。
さて、複数のメガビョーゲンをどのように対処するか。
戦いの現場であり、医療の現場でもある。判断ミスはまさしく命とりなんですよね。プリキュアたちにとっても、蝕まれているエレメントさんにとっても。
ここは3か所を3人で分担することに決定。3人いるからこそとれる戦術でもありますし、ひとつの手段ではあると思います。
ただ…このような判断は、取った時点では正解かどうか分からないんですよね。
選択の連続
美術館に残って戦うキュアグレース。
作品を守りながら戦うグレース。メガビョーゲンを浄化する過程で作品を破壊するわけにはいかないですからね。ただ、作品を庇いつつの戦いでは十分な力が出せません。
さらに、ビョーゲンズは時間とともに強くなる仕様。個々では太刀打ちができないことを悟った3組は、再度集まって各個撃破を狙うことに。
分散したのにまた集まるの?と言いたくなるかもしれませんが、変わる状況の中で、逐一新しい判断が求められる様子を表現しているのかな、と思いました。面白い脚本ですね。
さて…どこに集まりましょうか。
ラビリンが言うには、発生の遅かったメガビョーゲンの方が対処しやすいとのこと。助けられそうなところからまず助ける、ということでしょうか。医療の一つの考え方だと思います。
しかし、グレースは反対。それは、目の前で蝕まれる世界を放っておけないからでした。
これも間違いとは言えないでしょう。たとえ困難でも、目の前で苦しんでいる命を諦めたくないと。のどかはここでガラス職人さんの想いやエレメントさんの声を聞いているわけですからね。
そんなグレースの気持ちが分かっているから、
こうして2人は、グレースのもとにやってきたわけですよね。
3人が集まったことで、美術館のメガビョーゲンは無事に浄化できました。ですが、残る2つのメガビョーゲンがパワーアップしていることは必定。選択が正しかったのかどうか、すべては最後にわかる。
グレースが反省していたように、一歩間違えれば美術館もその他の場所も、なにもかも守れない結末もあったかもしれないですからね。目の前のことばかりではダメと。
ただ――――――――――――――――――――――
ただ、それでも美術館を守れたこと自体は、誇っていいことだと思うんです。命や作品はそれぞれがオンリーワンで取り返しのつかないもの。救えたことに間違いなんてないですから。そう感じた10話のラストでした。