※本記事は、「アイドルマスター ミリオンライブ! 第1幕」のネタバレおよびミリオンライブ関連コンテンツの内容に言及しています。映画をこれから見る方はブラウザバック推奨です。
#ミリアニ視察報告 ではなく #ミリアニネタバレ感想 です。
目次
まずは全体の話から。
【全体】
10年の集大成
ミリアニを一言で表すならこうかなと。10年間でミリオンライブが積み上げてきたものはグリマス・ミリシタ・楽曲CD・リアルライブにコミカライズ...と色々あるわけですが、それら全てにリスペクトを感じる作りだったと思います。
新たに紡がれる群像劇
そんなミリアニですが、従来のミリオンライブと大きく違うところは「新人P」というところですね。ミリオンPはほとんどの世界線で一定の経験値がある人物として書かれることが多かったので、ミリアニで一番新鮮に感じた部分です。
アイドルたちのキャラクターは同じでも、プロデュースする人間が違えば全く違う物語が生まれる、というのはアイマスの本質。
アイドルの解像度が高い
各アイドルの言動で違和感のある部分がほとんどありませんでした。こういう場面ならこの子はこう言うだろう、こう動くだろうというイメージとぴったり合っていたんですよね。シナリオに動かされている感がなくて、まさしくアイドルたちが動いて話が出来ているというような。
一方で、”その子がなぜそういう言動をするのか”という説明については、作中の描写だけでは十分でないかもしれません。例えば、桃子が”原っぱライブ”に異議を唱えるシーン、幼い彼女があそこまで強く言う理由が初見の人に伝わるのかどうか。
だからといって新規に優しくないかというとそうは思わないですけどね。本作があくまで未来(と静香・翼)をメインに進むことは1, 2話を見れば明らかですし、桃子の描写等も「こういう子がいるんだ、どんな設定・背景なのか気になるな」と引き付ける要素になっていればそれでいいですからね。実際どうなのかは自分には判断できないので、初見勢の意見を聞きたいところ。
3Dモデル、なかなか良い
当初は不安視されていた3Dモデルもなかなか良かったです。やっぱり動くと違いますね。止め絵で判断してはいけない。
個人的に可愛いモデルだなと思ったのは百合子、茜、志保、ロコあたりですかね。あと翼の太ももが凄い。エミリーの胸部はちゃんとナーフされていた。
ここからは話ごとに。
【1話】
いきなりASライブ
驚きました。導入としてASの出番はあるだろうなとは思っていましたが、3Dモデルがあってライブもしっかりとは。未来と静香がアイドルを志すに十分な説得力を与えてくれる演出でした。
I と WE
ライブ後の公園で、未来が”TOP!!!!!!!!!!!!!”の歌詞を口ずさむシーン。未来が「WE CAN DO IT NOW」と歌ったところを静香は「I でしょ」と訂正します。
”TOP”は頭サビが”I CAN”で、1番サビが”WE CAN”。未来は頭サビを歌っていたので、そこを訂正した何気ないやりとりではあるのですが、両者が口にしたI と WEの違いこそが、終盤に2人がぶつかる暗示なのではないかと思います。
【2話】
ころあず歌が上手すぎる
2話はオーディション回。メインは静香。
ここの静香の苦しそうな演技と復活後の演技が本当に素晴らしかったです。
復活後の静香は調子を取り戻していくんですが、それでもまだアイドルとして未熟なことに変わりはないんですよね。そういう「気持ちは乗ってるけど技術的には未完成」なところが、音源やライブとは明らかに異なるものとして歌い方に現れていたんですよ。田所あずささんの歌による表現力、圧巻の一言ですわ。
【3話】
ミリオンとはこうである
THE・アイドルものといった導入から一転、ミリオンらしさが炸裂した3話でした。ドタバタ感が楽しい。
劇場にやってきて最初に出会ったアイドルはロコとまつり。初手にしては濃すぎる。白馬とともに現れるまつりはゲッサンミリオンのオマージュですね。昴と海美の室内野球もそうかな。
裏方と舞台裏
まだ未完成な劇場に、それを作ってくれている裏方の人たち。こういった描写に抜かりがないのもアイマスシリーズの良いところです。
裏の場面があるから、4話にあったマイクのスイッチを入れる翼の描写もスッと頭に入ってくる。
やっぱりすごいよまつり姫
テンパる百合子をさりげなくフォロー。さらにはその過程で工事のスタッフさんとも交流があることを示唆。まつりが普段からあらゆる方面に気を回していることが分かる、良い描写ですね。
こういうのはゲームのコミュだとどうしても説明的になるので、動きの中でさりげなく表現できるのはアニメの絶対的な強みと言えます。
茜ちゃん、アカン
まだ本格デビューしてないのに勝手にグッズ作って発注するとか、改めてどんなアイドルだよ!アニメで動きが増えたり、発注されたグッズが物理的に見えたことで茜の面白さがリアルに伝わってきますね。
レジェガのインスト
3話ラストの屋上シーンでは"Legend Girls!! "がBGMとして使われていてファンとしてはニンマリ。こういうのもっとやってもっと。
【4話】
37人
37人の個性派アイドル+新人P。導き出される答えはカオス。
まだアイドル間の関係性が薄いので、未来や茜の行動に直接ストップをかける人はおらず、仲が良い少人数のやりとりしか行われず、その結果予想外の方向に進んでいく。大人組ですらP頼みという感じがリアル。
この状況をビシッと締めるべきPはまだ未熟。そこから生まれるトラブルはまさに新作アニメならではの展開ですね。
ロコが可愛い
脚立から落ちてPの上で泣きそうになっているロコが可愛かったです。そのあとのあんロコも見逃さなかったぞ。
あんロコ以外にもすばゆりとかれいジュリとかかなしほとかみずももとか、カップリング好きが歓喜しそうな組み合わせでいっぱいでしたね。
励ます瑞希、フォローする奈緒
得意のマジックで桃子の元気を取り戻そうとする瑞希や、桃子が喋った後に軽口を言って印象を和らげる奈緒。
未来を助ける子もいれば桃子を助ける子もいる。まだまだ全員で!じゃないぶん、個々の関係性が光る良い描写でした。
【第2幕以降に期待できること、期待しすぎない方がいいこと】
ライブシーン
39人によるライブシーンは確実にあると思っていいでしょう。
あとは未来・静香・翼による2話を再現したライブ。歌織と紬も入るかも。
後述の通りそれ以外の少人数ユニットでのライブは難しいと思いますが、属性曲・天体曲に準ずるような13人ライブを3組に分けて、8~10話あたりに挟む可能性はありますか。
3Dアニメの利点はダンスをガンガン動かせることにあると思うので、せっかくならたくさん見たいですね。
個性に応じた活躍
例えばまつりは姫キャラでインパクトを与えつつ、実は裏でみんなをフォローしているという2つの面がキチンと描かれています。
ロコもロコアート建造と雨でのトラブルと、失敗気味ではあるものの個性を活かして物語を動かしました。
このような個性を表現しながらストーリーに絡むというのをできれば全員分見たいなと思いましたね。
アイドル個別担当回
”個別ユニットと新曲”については、少なくとも1ユニット1話の構成にはならないことがわかりました。12話という短い話数は4~5人のユニットで回してギリギリというところで、そうすると縦軸が弱くなるから仕方ない。2期をやってもらわないとですね。
ただ、ミリシタの展開的にはそろそろ新しい全員参加の楽曲シリーズが来るはずなんですよね。それがアニメ連動であるなら、途中途中に挿入歌として新曲が使われたり、新ユニットの仕事風景が見られるかもしれません。
というか、3~4話では顔見せ回とはいえ全員にちゃんとした出番があって驚きました。個性も十分見えましたし。歌織と紬はいませんが37人、意外と同時に動かせるもんですね。”全体を通して39人にそれなりの出番とセリフがある”ことは第1幕(プラス5話の予告)を見た限り保障されたと言っていいんじゃないでしょうか。
とりあえずこれくらい。
期待半分、不安半分で向かった劇場でしたが、見たかったもの...見たかった以上のものが見られました。
4話がいいところで終わったので早く第2幕が見たい!
第1幕もあと2回は見に行くと思うので、また気づいたことがあったら書きたいと思います。
つづく。