入れ替わったからこその「自分」
トロピカル~ジュ!プリキュア15話感想です。
おしながき
入れ替わり
アクアポットの事故によって中身が入れ替わってしまったみのりとローラ。
身体はローラなのに眼鏡が要るのはどういう理屈なんだい。
ローラの提案で、とりあえずお互いの身体のまま楽しんでみることに。
ローラは外で走り回れる自由を、みのりは人魚という未知の経験を楽しんでいきます。
2人が部室へ戻ったところで事情がまなつたちにバレましたが、だからといって戻る方法があるわけでもなし。
みのりもローラも楽観的で、戻ろうと焦る様子はまだなく。とはいえお互いの目の届くところにいないと何があるかわからないですから、今晩はローラもみのりの家に行くことになりました。
まあ、一緒にいたらいたで、ポエムノートを見られたり、お母さんに恥ずかしい話を暴露されたりしたわけですが…
そして夜。
お互いの身体を体験して、”楽しかった”みのりとローラ。一方でみのりは「このままで良いのか」という不安も抱きはじめるのでした。
楽しみの中に漠然とした憂いを感じたみのり。一方で楽しみつつも心のうちまでは描写されていないローラ。その全貌は後半で触れられます。
戻るための条件は
一夜明け、通学時間にゼンゼンヤラネーダが出現。
仕事へ行くのなんかやめちまえ!というチョンギーレ自身が一番仕事してるんじゃないか。というか通勤中の社会人なんてそんなにやる気持ってないよ?
まなつ・さんご・あすかの3人がプリキュアに変身するも、苦戦。
ゼンゼンヤラネーダはちょうど4人いて対抗できる強さなんですよね。
というわけでローラもみのりの身体で変身しようとしますが…
変身はできず。
ローラがプリキュアになれるかもというチャンスでしたが残念(と、キュアラメールの情報が公開された後なのにすっとぼけていく)。
その間にプリキュアたちはさらにピンチに。
今度はみのりが、「私が変身しなきゃ...!」とローラの身体で立ち上がります。
その瞬間...リングとアクアポットが光り輝き、みのりとローラの魂が元の身体へと戻ったのでした。
これは自分が今やるべきこと…みのりがみのりとしてやらなければならないことを認識したために、魂と身体の乖離が解けたということでしょう。
眼鏡を装着して、変身!
って、すぐ外すんかーい!
ということで無事元通りになった2人。いや、みのりはちょっと大胆になったなんて言われていましたね。
プリキュア恒例の私たち、入れ替わってる~!?回でした。
入れ替わり回の意味
さて考察。
過去シリーズでの入れ替わり回は、お互いの生活を経験することで理解を深め合うことが主題になっていたと思います。
一方今回は、自分が自分であることがテーマとして強調されていたのではないかなと。入れ替わりが解けた要因は、みのりがみのりとしてやらなくてはいけないことを認識したからですもんね。
それは
「やっぱり私は私が良い…かな。」
と答えたみのりの言葉からも読み取れるわけです。
ローラもまた、「私も私自身のままがいいわ」と返しました。しかしそれは、
自分の尾ひれを見つめて、なにかを自分に言い聞かせるように頷きながら、
でした。
この描写は間違いなく、ローラの心の中に葛藤がある証拠です。
一度人間としての身体(足)を得て、自由を得たことで、ローラの人魚としてのアイデンティティが揺らいでいます。
ただ…みのりが言うように、自分に言い聞かせたように、これからローラがどうなろうと自分が自分でなければ意味がない。借り物の身体では変身できなかったのですから。
ローラがキュアラメールに変身することは既に明かされましたが、大切なのはその過程。アイデンティティとプリキュア覚醒の両立がテーマになっていくんじゃないかと予想しておきましょう。
さて来週はいよいよあとまわしの魔女が動きそう?人魚姫における魔女は声と引き換えに足を与えた存在ですから、あとまわしの魔女も捕まえたローラに何らかの取引きを持ち掛け、それによってまたローラが揺らぐという展開があるかもしれませんね。
それでは今回はこのへんで。
Xデーまで残り2週