トロピカル~ジュ!プリキュア9話感想、やっていくよ~。
シンデレラと、人魚姫と。
おしながき
シンデレラとメイクの魔法
まなつたちの前に現れた、新人女優の山辺ゆなさん。
みのり「最近は女優男優と分けずに、俳優と呼んだりするけど。」
はい。
ゆなさんは普段の役柄とは違うオファーに悩んでいました。
慣れない役への難しさだけではなく、みんなが期待してくれる自分のイメージを壊すことが怖いと。
さて。そういえばプリキュア側にも、まわりの目を気にして自分が出せなかった子がいました。
さんごですね。
しかしさんごは3話での出来事から自分を出せるようになり、今回も着ぐるみを着ての宣伝に名乗り。
これには「おっとり系」だと思ってシンパシーを感じていたゆなさんもびっくり。
そう、人からの印象なんて勝手なものですよね。
そんなさんごを、「変わったんじゃなくて、もっとトロピカれるようになっただけ」と評するまなつ。
なにかの働きかけによって人が変わったのではなく、内なる自分を表現できるようになった、というのがトロピカるの意味だと思います。さんごの例でいえば、積極性はもともと彼女の中にあったと。
では、トロピカる———内なる自分を出すために必要なものとはなんでしょう。
それは、勇気です。
シンデレラの物語について語るさんご。
シンデレラが魔法使いに貰った一番のものは何か?綺麗なドレス?ガラスの靴?それともカボチャの馬車でしょうか。
ゆなさんがしていた「悪役としての練習」というのはドレスや靴のようなもの。
でも役がつかめずに悩んでいました。
さんごの答え。
シンデレラが魔法使いに受け取った一番のものは、「綺麗なドレス」でも「ガラスの靴」でも「カボチャの馬車」でもなく、運命を切り拓くための「勇気」。
なりたい自分を決めるのは誰でもない自分自身である。答えは自分の中にある。そう気づいたゆなさんは、それを実現するための一歩を踏み出したのですね。
なりたい自分を実現するのは自分自身。
大切なのは勇気。
それが今回のお話でした。
忘れてはいけないのは、ガラスの靴はシンデレラを勇気づけて、メイクはゆなさんを勇気づけたはずだ、ということです。
タイトルにあった「メイクの魔法」。さんごのお母さんが言っていた、ほんのちょっとのお手伝い。
テーマであるメイクに対するトロピカル~ジュ!プリキュアの方向性が見えた、良い回でした。
おわりに~ガラスの靴と人魚姫
さて。
シンデレラへのガラスの靴。ゆなさんへのメイク。
ほんのちょっとのお手伝いと勇気によって、ヒロインたちは内なる自分を出すことができました。
では、ガラスの靴を履けない者はどうすれば良いのでしょうか。
そう、この物語にはガラスの靴を履くことができない子がいます。
人魚であるローラです。
もちろん、ガラスの靴というのはただの比喩。しかしシンデレラと同じ、童話のヒロイン人魚姫を扱っている以上、この関連性を偶然としていいものか。ガラスの靴に例えられたメイクが拙かったのも何かの暗示かもしれません。
ガラスの靴を履けないローラは、果たしてどのように未来を切り拓くのか。
願わくば、なにかを犠牲に得た足で、ガラスの靴を履くようなことがないように...
考え過ぎと言われたら否定はできないです